道南の江差町にある、開陽丸記念館には、一階と二階に海底から引き揚げた遺物が多数展示されております。
毎年、大勢の方が来場されますが、車椅子利用者や階段の昇り降りが困難な方は、一階に降りることが出来ず、全ての展示物を観覧する事が出来ず、がっかりして帰られることも有り、改善は急務でした。
エレベーターの設置を検討しましたが、建物の構造の問題で設置することが出来ず、計画は暗礁に。
しかし、全てのご来場者に不便をかけず、観覧して頂きたとの思いで、色々と調べた結果、椅子式階段昇降機を知ることになり、設置が実現しました。
計画は、建築基準法など、多数の条件をクリアーしながら進みました。最大の難関は、防火扉とレールの干渉でしたが、折り畳みレールを使用する事により解消することができました。
工事は、建築工事を含め一日で終了させることが出来き、長期の休館もなく、施設への負担も最小限で済ませることができました。
昇降機を設置したことで、これまで以上に、沢山のお客様をお迎えできると、艦長さん(館長)のお言葉と笑顔が印象的でした。