文部科学省は、学校施設のバリアフリー化を推進しています。
学校施設は、障がいのある生徒も安心して学校生活を送れるようにする必要があるためや、災害時に避難所としての活用されることが多いためです。
とくに、問題となりやすい場所は階段です。
今回は、いす式階段昇降機を設置した幕別清陵(まくべつせいりょう)高等学校の事例を紹介します。
幕別清陵高等学校は、2019年に北海道中川郡幕別町に新設された道立の高等学校です。
「考 拓 愛」の校訓のもと、「幸せな大人になる力を身につける」ための教育が行われています。
特徴は、校舎を新たに建てずに既存の施設を活用していることです。
もともとは私立高校の校舎で、その私立高校が閉校するまでの2年間に限って、私立高校と公立高校で共有していました。
なお、現在は幕別清陵高等学校が校舎を引き継いでいます。
幕別清陵高等学校は3階建ての構造です。
1学年に3クラスの合計9クラスがあり、各学年のクラスは階ごとに振り分けられています。
そして、職員室が2階、音楽室が3階にあります。
このようなクラスの配置方法や校舎の構造から、学校生活を送るには階段の昇降が不可欠です。
幕別清陵高等学校では、別の学校より手動の可搬型(キャタピラ式)階段昇降機を譲り受けていました。
しかし、可搬型階段昇降機は操作方法が難しく、教職員が使用することに不安を感じていたため、これまで活用する機会はありませんでした。
同校ではこのままではいけないとして、いす式階段昇降機を設置する方向で話が進みます。
また、いす式階段昇降機を知ったのは、弊社からのDMがきっかけだそうです。
2024年8月の入札を経て、弊社が設置工事を請け負うことになりました。
今回の事例で設置したのは、曲線タイプのいす式階段昇降機です。
使用した部材の一式は写真のとおりです。
▲工事部材一式
設置工事の手順を簡単に紹介します。
レールを階段に仮置きして設置位置を確認します。
▲レール仮置き
仮置きしたレールを取り付けます。
▲レールの取り付け
本体の駆動部をレールに挿入します。
▲駆動部を挿入
いす部を本体に取り付けます。
▲いす部を取り付け
アンカーボルトを取り付けて、レールを固定します。
▲アンカーボルトを取り付け
本体の充電部を取り付けます。
▲充電部の取り付け
全体の設置が完了したら、アンカーボルト増し締めをして確実に固定します。
▲アンカーボルト増し締め
設置後、いす式階段昇降機の走行テストを実施し、問題がないことを確認します。
▲走行テストの様子
走行テストや動作チェックを実施して問題がなければ、設置工事の完了です。
▲設置工事完了
階段昇降機の設置が完了したことで、階段昇降に不安を抱える方が安心・安全に各階へ移動できるようになりました。
なお、弊社では学校施設に車いす用階段昇降機を設置した実績もあります。
参考記事:学校のバリアフリー化!車いす用階段昇降機の設置事例
学校の階段のバリアフリー化には、いす式階段昇降機や車いす用階段昇降機がおすすめです。
そして、学校施設のバリアフリー化は生徒や教職員だけではなく、保護者や地域住民の安心につながります。
学校の階段のバリアフリー化を検討されているご担当者様は、お気軽に弊社までご相談ください。
公共施設への豊富な導入実績で得た経験をもとに、最適なプランをご提案します。