国産のいす式階段昇降機の歴史は、大同工業株式会社が1988年12月に開発したのが始まりです。
今回、M様邸において、30年ほど前に設置した大同工業株式会社の楽ちん号シリーズ「KS6」を最新シリーズの「エスコートスリム」に入れ替えました。
そこで、30年でいす式階段昇降機がどのように進化したのかを紹介します。
M様邸では30年ほど前に、お父様のためにいす式階段昇降機「KS6」を設置しました。
そのKS6はお父様が他界され、部品も手に入らなくなったため、放置されている状態でした。
しかし、次はお母様が必要になったとのことです。
お母様は杖や歩行器を使用することで歩行は可能ですが、階段は手すりを使いながら何とか昇降しており、転倒・転落のリスクが高くなってきたためです。
M様邸では、新たな機種に入れ替える前にレンタル品も検討したそうです。
しかし、息子様夫婦も使用する可能性があるので、長い目でみると費用を抑えられるとしてエスコートスリムへの入れ替えを決断されました。
楽ちん号シリーズは、大同工業株式会社の階段昇降機のブランドです。
日本で初めて同社が製品化に成功し、国産品のいす式階段昇降機のなかで設置実績No.1を誇ります。
※2020年時点で累計23,000台の出荷実績があります。
M様邸に設置されていた旧モデルの「KS6」は、2001年7月に生産終了したモデルです。
その後も部品供給は長い間されていましたが、2019年7月をもって部品供給も終了しました。
※部品供給が終了すると、メンテナンス時に必要な部品を調達できなくなることから、入れ替えの検討をおすすめしています。
M様邸で入れ替えた機種は直線階段用の「エスコートスリム」です。
▲エスコートスリム いす回転時
エスコートスリムの特徴は以下のとおりです。
・狭い階段にも設置可能
・レールの出幅が100mm
・折り畳み幅が250mm
・肘掛けと足のせ台が連動
・巻き取り式シートベルトを採用
・6色のカラーバリエーション
・いす回転機能を搭載
・自動停止機能を搭載
またとない機会なので、新旧モデルでどのような違いがあるのかを比較します。
同じ楽ちん号シリーズのため、外観は似ていますが、細かな部分で異なります。
例えば、シートベルトです。新モデルは巻き取り式に進化しており、収納方法で困ることはありません。
また、新モデルは肘掛けと足のせ台が連動して動くため、立った状態で操作できます。
▲左:旧機種KS6 右:新機種エスコートスリム
旧モデル「KS6」のレールは幅広く、壁から大きく出ているのに対して、エスコートスリムのレールの出幅は抑えられています。
具体的に、エスコートスリムのレールの出幅は、「KS6」の半分以下の100mmです。
▲レール出幅の比較
そのため、狭い階段にも対応可能で、設置後も階段の幅を広く残せる点が魅力です。
息子様ご夫婦からは「KS6」と比較して、駆動音が静かになったことやレール幅が半分以下になったことなどから、「30年前の機械とは違う」と喜びの声をいただきました。
弊社では、いす式階段昇降機の設置工事だけではなく、メンテナンスにも対応しています。
定期的なメンテナンスにより、階段昇降に関するお悩みを長期間にわたって解消し、快適な暮らしをサポートします。
いす式階段昇降機の設置や機能、メンテナンスなどについて疑問や質問がある方は、ぜひお気軽に弊社までお問い合わせください。