高齢者の患者様が退院する際に問題となりやすいのは自宅の環境整備です。
長期間の入院は足腰の筋力を低下させ、階段の昇降が困難になることもあるためです。
今回は、ご主人の退院に向けて階段昇降機を設置したT様邸の事例を紹介します。
現在、ご主人は急な感染症により入院しています。
また、手術前の腰痛の影響もあり、歩行に介助を必要としている状態です。
入院しながらリハビリに励んでいるものの、どの程度まで回復できるかは未定とのことです。
ご主人は早々の退院を希望しているため、回復が間に合わずに退院した場合に備えて、階段昇降機の設置を決断されました。
入院中のご主人に代わって、T様邸を請け負った建設会社からお問い合わせがあり、弊社が階段昇降機を設置する運びとなりました。
T様邸の階段は16段の直線階段です。
▲設置前の階段の様子
直線階段は設置スペースを抑えられるメリットがある一方で、階段を踏み外すと一気に下まで転がり落ちてしまうデメリットがあります。
そのため、階段昇降が難しくなってきた方にとって危険性の高い階段といえます。
T様邸ではもともと、必要性がでてきたら階段昇降機を取り付ける予定だったとのことで、すでに電気配線も準備されていました。
▲階段昇降機の設置を考慮したコンセント
T様邸に設置した階段昇降機は直線タイプの「エスコートスリム」です。
●エスコートスリムの特長
・レール幅10cmでコンパクトに設置が可能
・いす回転機能を搭載
・安全装置として自動停止機能を搭載
・呼び送りスイッチで介助者も楽々
・6色のカラーバリエーション
▲設置したエスコートスリム
設置後、奥様は「いつご主人が帰ってきても階段の昇降を安全にできる」と喜ばれていました。
今回のご主人とは異なり、できる限り回復するまで入院を続けたいと願う方もいるでしょう。
しかし、現在の医療制度は、いつまでも入院できないように設計されています。
例えば、急性期であれば2週間を超えると医療報酬が減額されることから、2週間をめどに退院を促されます。※急性期とは、病気を発症したばかりで集中的に治療が必要な期間のこと。
次に、リハビリを受けるために回復期リハビリテーション病院に転院しても、入院できる期間は病気により上限が決まっています。
つまり、「完全に回復できるまで入院したい」と思ってもできない場合があります。
そのため、退院後に在宅復帰するには、入院中から自宅の環境整備を検討することが大切です。
弊社はこれまで2,700台以上の階段昇降機を道内に設置してきました。
その中には今回の事例のように、退院に向けた環境整備として設置したケースも豊富にあります。
退院後の自宅の階段昇降に不安を抱えているご本人やご家族は、お気軽にお問い合わせください。
長年培った経験をもとに、患者様の状況に合わせた最適なプランをご提案させていただきます。