高齢になると、病気や足腰の痛みなどから階段の昇降に問題を抱える方が増えます。
そのような方におすすめの対処方法は、階段昇降機の設置です。
しかし、機械にすべてを頼ると「できる部分がどんどん少なくなる」と不安に感じる方もいるでしょう。
そこで本記事では、自分のできる部分を残すために、あえて階段の一部に昇降機を設置したO様邸の事例を紹介します。
O様邸のご主人は長年、「ゆめぴりか」や「ななつぼし」などを栽培する稲作農家を営んでいました。
しかしある日、後縦靱帯骨化症(こうじゅうじんたいこっかしょう)を農作業中に発症して意識を失ってしまいます。
即入院するものの、1年間のベッド生活を余儀なくされました。
そこで、昨年の8月に神経を復元させる手術を受けた結果、手先や腕の動きが改善しました。
しかし、改善したといっても杖を使っての歩行がやっとの状態で、階段昇降は奥様の介助が必要な状態です。
ご主人は「できる限り階段昇降も自分で行いたい」という考えや、手術で以前と同じように活動できるほどに改善しなかったことから階段昇降機の設置を決断されます。
ご主人は階段昇降機というキーワードを以前から知っていたため、インターネットで検索したところ弊社のホームページにたどり着きました。
弊社の実績が豊富な点を評価され、さらに弊社の取扱製品のエスコートスリムを大変気に入られたそうです。
そこで、札幌に行く用事があったさいに弊社を訪ねてくださいました。
O様邸の階段は途中で踊り場のある90度の曲線階段です。
▲設置前の階段の様子
踊り場より下が下階からの直線11段、踊り場より上が直線4段の構造です。
上階につながる最後の4段は自力で昇降できるとのことから、今回は下階からの直線11段に昇降機を設置することになりました。
▲設置後の階段の様子
「階段の一部のみに階段昇降機を設置するのはなぜ?」と思う方もいるでしょう。
この設置方法のメリットは主に以下の2つです。
設置時点でO様邸のご主人は、踊り場から上階までであれば手すりを使って階段の昇降ができていました。
それなのに階段のすべてを階段昇降機で移動すると、現在できる能力が衰退するかもしれません。
そのため、踊り場から上階までの4段への設置を見送ることで、残存機能の維持が期待できます。
階段昇降機の設置を下階から踊り場までに区切ることで、直線用の階段昇降機で対応できます。
一方、下階から上階まで対応するには曲線用の階段昇降機が必要です。
曲線用と比較して直線用の設置費用は安いため、結果として費用を抑えられました。
踊り場での停止位置で座面の高さが低いと立ち上がりが大変なため、レールを延長して座面の高さが500mmになるように調整しています。
▲上階で乗降しやすいように配慮
「デモ機で見たときはごっつい印象を受けたが実際の階段を見ると、そんなに圧迫感は感じない」といわれ、ご主人・奥様ともに満足していただけました。
今回、ご依頼を受けるきっかけとなったのは、弊社の設置事例の豊富さだったそうです。
実際に北海道内で約2,700台以上の納入実績・設置事例があります。
一般家庭だけではなく、多くの公共施設に導入した実績があることも強みです。
長年にわたり培った経験やスキルで、個々のケースに最適な階段昇降機のモデルや設置方法をご提案します。
階段昇降機の設置で不安や疑問がある方は、お気軽に弊社までお問い合わせください。