高齢になると、骨粗しょう症や転倒などにより、腰部圧迫骨折を発症するリスクが高まります。
この疾患は、腰椎が押しつぶされるように骨折するため、背中の歪みや歩行障害を引き起こす可能性があります。
男性より女性のほうがなりやすいという特徴があり、後遺症により階段昇降が困難になることも珍しくありません。
今回は、腰部圧迫骨折の影響で階段昇降が難しくなった奥様のために、いす式階段昇降機を設置した事例を紹介します。
M様邸の奥様は飲食店を営んでおり、以前から週3回の透析治療が必要な状態でした。
そこで通院の際は、2~3名の社員で階段昇降を介助していたとのことです。
しかし今回、新たに腰部圧迫骨折を発症しました。
現在は入院されていますが、退院後はこれまでのように介助による階段昇降が難しくなる可能性があるとのことです。
そこで社員の負担を軽減し、1日でも早い退院を実現するために、いす式階段昇降機の設置を決断されました。
奥様は当初、外階段への設置を希望していました。
しかし、外階段にはロードヒーティングが入っており、架台を設置するための特殊架台を固定できない状態です。
そこで、車庫から居室へ上がる屋内階段に設置することとなりました。
※ロードヒーティングとは、地面の下の電熱線による加熱またはパイプ内に温水を循環させることで、路面を温めて積雪や凍結を防ぐ装置です。
▲車庫から居室へ上がる屋内階段
M様邸の車庫から居室へ上がる屋内階段は、11段の直線階段です。
▲設置前の階段の様子
そこで今回は、直線階段用の「エスコートスリム」を採用しました。
エスコートスリムの特長は以下のとおりです。
・5色のカラーバリエーションから選択可能
・レール出幅が10cmのコンパクト設計
・2段階(55度・85度)のいす回転機能を搭載
・レバースイッチで操作が簡単
・上下階「呼び送りスイッチ」で介助が楽々
・自動停止機能搭載で安心
また、直線階段用の「エスコートスリム」は曲線階段用と比較して、設置費用が安く、7営業日という短期間で設置できるのが魅力です。
▲エスコートスリム
M様邸の屋内階段は、階段を上がるとすぐにトイレがある構造です。
▲設置前の上階の様子
そこで、トイレの扉といす式階段昇降機のレールの先端が干渉しないように配慮しました。
そのため、上階ではいす回転機能を活用して、安全に乗り降りできるようにしています。
▲レールと扉が干渉しないように設置
奥様は退院前のため試乗されていませんが、ご主人が言うには操作が簡単で音が静かな点が気に入ったとのことです。
今回の事例では、いす式階段昇降機を設置することで、奥様が安全に階段を移動できるようになりました。
加えて、社員の介助の負担も軽減され、転倒・転落などによるケガのリスクを軽減できました。
このような設置事例は、階段の移動に不安を抱える方にとって参考となるでしょう。
いす式階段昇降機についてご質問や不安な点がございましたら、お気軽に弊社までお問い合わせください。