教育現場ではバリアフリー化が以前より推進されており、10年以上前にいす式階段昇降機を設置した学校もあります。
そのような学校のご担当者様の中で、以下のような悩みがある方はいませんか。
・いつ故障するか不安
・故障しても修理できるのか?
・故障する前に入れ替えたほうがいいの?
今回は、そのような悩みを持つ方の参考となるように、故障をきっかけにいす式階段昇降機を入れ替えた北海道旭川南高等学校様の事例を紹介します。
北海道旭川南高等学校は、1956年(昭和31年)に「旭川南学園旭川南高等学校」として開校し、60年以上の歴史があります。
2009年(平成21年)に、「北海道旭川北都商業高等学校」との統合により、現在の「都市型進学型統合学科」の高等学校となりました。
同校の教育目標は以下のとおりです。
■自立の精神にあふれ、夢や希望の実現に挑戦できる実践力のある人間の育成。
■個性を活かし、自己の才能や素質を最大限に発揮できる主体的な人間の育成。
■豊かな心と健康な身体を持ち、生涯にわたって自己を高めつづける人間の育成。
これらの目標のもと、生徒一人ひとりのライフプランの実現を支援するため、充実したキャリア学習が同校の大きな特徴です。
北海道旭川南高等学校の校舎は5階建てで、その5階には音楽室があります。
このような校舎の構造から、選択授業で音楽を選択する生徒は5階まで階段の昇り降りが必要です。
そこで、2009年の統合時に誰でも音楽の授業が受けられるように、1階~4階、4階~5階にいす式階段昇降機を設置しました。
設置から16年が経過し、老朽化により4階~5階のいす式階段昇降機が故障しました。
このケースの問題点は、修理用の部品の供給が終了していた点です。
部品が供給されないと修理ができないことから、今回は新たな機種への入れ替え工事となりました。
今回、撤去することになった機種は「NUE10」です。
参考までに、NUE10の本体やレールの外観は以下のとおりです。
▲NUE10の本体の外観
▲NUE10のレール部分
NUE10から入れ替えた機種は、曲線階段用の「楽ちん号KF-W」です。
楽ちん号KF-Wの特長は以下のとおりです。
・いすを折り畳める
・いすを回転できる
・レバースイッチ式で操作方法がわかりやすい
・バッテリー内蔵で停電時でも作動
・自動停止機能で安全
▲楽ちん号KF-Wの本体とレールの外観
▲5階乗車場所
今回は4階・5階からの撤去には苦労したものの、すべての入れ替え工事の作業を1日で終えました。
▲1日で工事完了
これで1階から5階まで、いす式階段昇降機を利用できるようになりました。
なお、すでに部品の供給が終了していることから、1階~4階のいす式階段昇降機についても入れ替えを検討しているとのことです。
弊社では故障や修理、トラブルに365日体制で対応しています。
しかし、今回の事例のように部品の供給が終了すると、修理ができないケースもあります。
そのようなケースでは、曲線階段用のレールを準備するのに40日から60日かかるため、しばらく階段昇降機を利用できません。
利用されている方が困ると思いますので、部品の供給が終了した機種については早めの入れ替えがおすすめです。
いす式階段昇降機の設置や入れ替えに関するご質問があれば、お気軽に弊社までお問い合わせください。