高齢になると、疾患や障がいの影響で階段の昇り降りが困難になることがあります。
例えば、片麻痺や筋萎縮性側索硬化症などで体が思うように動かない方の中には、階段の昇り降りを怖いと感じる方もいるでしょう。
このような問題の解決方法として、いす式階段昇降機の設置がおすすめです。
ホームエレベーターと比較して、新たに設置場所を確保する必要がなく、安価に設置できるためです。
今回は奥様の退院のタイミングに合わせて、いす式階段昇降機を設置したO様邸の事例を紹介します。
O様邸はご主人と奥様の二人暮らしです。
奥様は左半身まひを患っており、商談時は入院中でした。
リハビリの成果もあり、頑張れば階段の昇降ができる状態まで回復していましたが、安全性の面からご主人はいす式階段昇降機の設置を決断しました。
O様邸の構造は木造の2階建てで、階段の形状は下階が3段の90度曲がり階段です。
▲設置前の階段の様子
このような形状から、弊社は次の2つの設置方法を提案しました。
1つ目の案は、下階の3段部分を直線階段となるように改修し、直線階段用の機種を設置する方法です。
この方法のメリットは、納期が短く、設置費用を抑えられることです。
2つ目の案は、階段の形状に沿って曲線階段用のいす式階段昇降機を設置する方法です。
この方法では階段に手を加える必要がなく、レールを延長することで乗降時の安全性を高められます。
弊社からの提案にご主人は安全性を優先したいという思いから、曲線階段用のいす式階段昇降機の設置案を選択されました。
※直線階段用では上階の乗降時にいすを回転させる必要があり、その動作を「安全に行えるのか」と不安に感じたことが大きな要因とのことです。
このような流れから、O様邸では曲線階段用の「楽ちん号KF-W」を設置しました。
▲楽ちん号KF-W
「楽ちん号KF-W」の特長は以下のとおりです。
・折り畳み機能でコンパクトに収納
・自動停止装置を搭載
・5色のカラーバリエーションを展開
・無線の呼び送りスイッチで介助者の負担を軽減
・階段の形状に合わせてレールをオーダーメイド
今回は階段の形状に合わせてレールをオーダーメイドするメリットを活かし、上階・下階のどちらにも180度内曲がりのレールを追加しました。
これにより、広い場所で乗り降りができるため、安全性が向上しています。
▲1階乗降場所
▲2階乗降場所
▲曲線部分の運行時
奥様は設置するまで2階への移動を控えていたため、「数か月ぶりに2階へ上がれたことが嬉しい」と仰っていました。
また、設置した日はケアマネジャーと担当ヘルパーが打ち合わせに来ており、両者に「私のために主人が昇降機を付けてくれたので、今後のリハビリも生活も頑張らないと」と嬉しそうに話されていました。
いす式階段昇降機は、階段の昇り降りが困難になった方にとって、非常に有効なバリアフリーの1つです。
階段昇降機の導入をご検討の方は、ぜひ弊社までお気軽にお問合せください。
今回の事例のように、専門スタッフが丁寧に対応し、お客様の階段の形状やニーズに最適なプランをご提案します。